皆さんこんにちは。
神奈川県座間市と海老名市を拠点に、住宅の外構・エクステリア工事や景観コンクリート工事を手掛ける株式会社髙野です。
自宅を空き巣などの犯罪から守るためには、しっかりと防犯対策を施す必要があります。その1つとしてよく使われるのが、上を歩くと大きな音が鳴る「防犯砂利」です。
「防犯砂利はうるさいし、デメリットも多いからやめておいた方がいい」という意見もありますが、実際のところどうなのでしょうか? ここでは、防犯砂利のメリット・デメリット や種類、選び方のポイントについて解説します。
■防犯砂利は普通の砂利と何が違う?
防犯砂利とは一般的な砂利に比べ、上を歩いた時に大きな音が鳴るよう加工された砂利をいいます。不審者が家の敷地内に侵入した際、防犯砂利の上を歩くと大きな音が鳴って存在を知らせてくれるので、防犯対策として効果的です。
より厳密にいうと、人が踏んだ時に70dB(デシベル)以上の音を出すように作られたものを防犯砂利と呼んでいます。この70dBというのは、一体どのくらいの音なのでしょうか? 騒音の大きさと具体例を表にまとめてみましょう。
通常、人が生活音として快適に感じるのは、40dB~50dB程度です。60dB以上になると、明らかにうるさいと感じるようになります。70dBというのはその基準を上回り、セミの鳴き声を間近で聞いているのと同じレベルですから、相当大きな音であることがわかります。誰かが踏んで音が鳴れば高確率で気づけますし、人によっては眠っていても起きるでしょう。
■防犯砂利のメリット
防犯砂利には、防犯対策以外にも実にさまざまなメリットがあります。主なメリットを見ていきましょう。
・防犯対策になる
最大のメリットにしてメインの目的は、もちろん防犯対策になることです。「軽く踏むだけでもセミの鳴き声レベルの音がする」というのは、不審者にとってはまさにトラップ。住人はもちろん、ご近所の方や通りがかりの人に気づかれる可能性もあるので、大抵はうっかり踏んだ瞬間に逃げていくでしょう。「砂利が敷いてある」というだけで侵入を避ける場合もあります。
・普通の砂利に比べて軽い
防犯砂利は軽量素材を使っているものが多く、普通の砂利に比べて軽いのが特徴です。女性や高齢者といった力のない方でも、比較的簡単に持ち運んだり敷いたりすることができます。ホームセンターなどで購入して持ち帰ってくるのも楽なのがうれしいですね。
・デザインが豊富
防犯砂利の素材はさまざまで、カラーバリエーションや粒の大きさも豊富に用意されています。そのため、エクステリアとして使い、お庭のデザイン性を向上させられるのが魅力です。周囲との調和を意識して選ぶといいでしょう。
・環境に優しい
防犯砂利の素材の多くは、廃ガラスや廃瓦といったリサイクル素材です。新しい 砂利を自然から採取してきているわけではないため、資源の節約になり環境に優しいといえます。
・雑草対策にもなる
防犯砂利を地面の上に敷くと雑草が生えにくくなり、除草の手間を削減してくれます。防犯砂利だけでも一定の効果がありますが、より本格的な雑草対策をしたい時は、「防草シート」を隙間なく敷いた上に防犯砂利を敷くのがおすすめです。
・靴が汚れにくくなる
土がむき出しになっている場所を歩くと靴が汚れてしまいますが、防犯砂利を敷けば汚れる心配はありません。雨が降って土がぬかるんでいる状態でも、防犯砂利が敷いてある場所は比較的安心して歩くことができます。また、土埃を防止する効果も期待できます。
■防犯砂利のデメリット
防犯砂利にはいくつかのデメリットもあります。思わぬトラブルを招くこともあるので、防犯砂利を敷く時はデメリットもよく理解しておくことが大切です。主なデメリットを確認しておきましょう。
・軽い素材は砕けやすく飛びやすい
防犯砂利は軽くて砕けやすい素材のものが多く、何度も踏んでいると粉塵になってしまいます。細かくなれば音が鳴りにくくなるのに加え、粉塵が風で飛ばされて洗濯物や外壁を汚す可能性があるため注意が必要です。また、砕けていない状態でも風で飛ばされやすく、だんだん数が減って補充が必要になることもあります。
・掃除が大変
防犯砂利が敷いてある場所は、土がむき出しの場所と異なり、掃き掃除に手間がかかる場合があります。砂利の間に落ち葉やゴミなどが挟まってしまいやすいからです。ブロワーを使うなど工夫しましょう。
・除草シートがないと埋まってしまう
土の上に直接防犯砂利を敷くと、上を歩いているうちにだんだん砂利が埋まってしまい、補充が必要になることがあります。埋まるのを防ぎたい時は除草シートと併用しましょう。
・怪我をするおそれがある
防犯砂利は土よりも固く、上で転んだ場合に怪我をするリスクが高くなります。砂利が砕けて鋭利になっている場合は特に注意が必要です。
・大きな音が近所迷惑になる
防犯砂利の出す大きな音は、近所迷惑になってしまうことがあります。住宅密集地では特に注意が必要です。ご家族が頻繁に通過する場所には音が小さい砂利を敷き、別の防犯対策を講じるなどの工夫をしましょう。
■防犯砂利の種類
防犯砂利はいろいろな種類があり、素材によって特徴が異なります。素材ごとのメリットや注意点を見ていきましょう。
・ガラス製
ガラス製の砂利は、主に廃ガラスを高温で溶かして発泡させて作ります。ガラスといっても見た目は軽石のようで、透明ではありません。内部に多くの空気を含んでいるため、大きい音が鳴り重量も軽いのが特徴です。多孔質なので水をよく通し、価格も比較的安価など使い勝手がよく、防犯砂利の中では最も一般的です。
ただし、あまり強度が高くなく、踏むと砕けやすいというデメリットがあります。また、軽量ゆえに雨や風で流されやすい点にも注意が必要です。
・セラミック製
セラミックとは陶器や磁器のことです。セラミック製の防犯砂利は、電線の絶縁に使われる碍子(がいし)などを再利用して作られています。音が非常に大きく、頑丈なので長持ちし、重量もあるため風雨で飛ばされにくく流されにくいというメリットがあります。ただし、他の素材に比べて値段が高いのが欠点です。
・天然石、溶岩製
天然の岩石や溶岩から作られた防犯砂利です。落ち着いた色味で高級感のある商品が多く、デザイン性を重視する場合によく使われます。年月が経過するほどに味わい深くなり、周囲に溶け込んでお庭を美しく演出できるでしょう。耐久性や保水性にも優れ、重量があるため風雨で流されにくいのも魅力です。
一方、重量がある分、持ち運ぶ時や敷く時にはある程度の力が必要になります。また、他の素材に比べて値段が高く、音はやや小さめです。
・瓦製
主に廃瓦で作られた防犯砂利です。瓦の特徴として浸透性と保水力に優れており、水に対して高い耐久性を発揮します。価格も安価ですが、音は他の素材に比べると小さめです。隣家に接している場所など、あまり大きな音が出てほしくない場所に使うか、値段が高い他の砂利と混ぜて使うといいでしょう。
■失敗しない防犯砂利の選び方
ここまで見てきたように、防犯砂利にはいくつか注意点もあり、種類もさまざまです。よく考えずに防犯砂利を敷くと、デメリットの方が大きく感じられてしまうこともあります。そこで、防犯砂利選びのポイントを確認しておきましょう。
・素材の特徴をチェックする
まずは素材の特徴をよく理解し、ご自宅の状況にあったものを選びましょう。基本的には。コストパフォーマンスを重視するならガラス製、 お子様やペットがいるので安全性を重視するならセラミック製、雨が降りやすい地域であれば瓦性がおすすめです。それに加え、デザインも考慮して選ぶといいでしょう。
・音の大きさを確認する
防犯のために砂利を敷いてみたものの、思ったよりも大きな音が出なかったというケースもあります。防犯目的なら、少なくとも商品名に「防犯」とついているものか、70dB以上の表記があるものを選びましょう。より大きな音を求めるなら、75dB以上の表記がある商品がおすすめです。
ただし、あまりに大きい音だと、前述したようにご近所の迷惑になる場合があります。そのため、敷く場所によって音の大きさを変えることが大切です。よく歩く場所には瓦製などの比較的音が小さい砂利(防犯砂利の表記がない砂利)を、掃き出し窓や玄関の周辺には70dB以上の防犯砂利を敷くといいでしょう。
なお、実際の音の大きさは、敷く場所や厚みによって変わってきます。敷いた後は実際に上を歩いてみて、音の大きさを確認してください。
・自宅の外観や周辺環境に合った色・素材を選ぶ
防犯砂利は防犯対策グッズであると同時に、エクステリアの一部でもあります。自宅や他のエクステリアとあまりにも違う色やデザインだと、周囲から浮いてしまいかねません。
そのため、特に玄関前のアプローチや掃き出し窓の下などの目立つ場所では、周囲と調和する色・素材のものを選ぶのがおすすめです。定番のグレー系やブラウン系はもちろん、レッド系やホワイト系の防犯砂利も販売されています。
なお、周囲に遮蔽物がない開けたスペースでは、真っ白な防犯砂利は避けた方が無難です。汚れによって変色しやすいのに加え、晴天時には日光の反射でまぶしくなるなど、デメリットが大きくなります。
・敷くスペースと費用を確認する
忘れてはならないのが費用の問題です。防犯砂利を敷く時は、1平米あたりおよそ60kg~80kg、袋にして2~5袋程度が必要です。敷くスペースが広くなれば必要な砂利も増え、その分コストも高くなります。
価格は商品によってかなりの差があるため、まずは砂利を敷く場所の面積を調べておき、総コストを計算した上で選ぶのがおすすめです。また、砕けやすいガラス製の砂利は、定期的な交換や追加が必要になります。交換にかかる費用も考慮した上で選ぶのが望ましいでしょう。その他、わからないことがあれば、外構の専門業者に相談してみてください。
髙野は駐車場、庭、玄関、門扉、ブロック塀などの外構リフォームを得意としております。砂利敷や防犯を意識したリフォームの実績も豊富で、機能性はもちろんデザインにもこだわった高品質な施工が可能です。補助金制度にも詳しく、予算内で最大限にご要望を反映させたプランをご提案いたします。外構・エクステリアのことなら、何でもお気軽にご相談ください。